冬季に多い感染性胃腸炎「ノロウィルス」に御注意を!

2014年1月17日

森田内科クリニック院長の森田義宏です。

最近、「ノロウィルス」という言葉をよく耳にします。

ノロウィルスによる感染性胃腸炎や食中毒は、一年を通して発生していますが、特に冬季に流行します。ノロウィルスは、手指や食品などを介して、経口で感染します。また、このウィルスの厄介なところは、空気感染もするという点です。ノロウィルスに感染した人の嘔吐物が乾燥し、粉塵となって空気中に舞い上がったものからも感染するということです。ノロウィルスの感染力は非常に強く、人に入り込んだウィルスは腸管で急速に増殖します。潜伏期間はとても短く、1~2日です。

症状は嘔吐、下痢、腹痛、発熱などがあり、他の感染性胃腸炎に比べて重いようです。

現在、ノロウィルスに有効な抗ウィルス薬はありませんので、対症療法しかありません。整腸剤などを服用し、水分と栄養の補給を十分に行いましょう。嘔吐がひどく、何も口にできない時は点滴治療が必要です。

ノロウィルスの感染者の嘔吐物や下痢便には大量のウィルスが存在するため、片づける際には必ず手袋をし、きちんと手洗いや消毒をすることが重要です。

また、近頃はインフルエンザの患者さんも増えてきています。手洗い、うがい、マスクの着用などを行い、出来るだけ予防に心掛けましょう。

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